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ReraPirka

平成26年産の北海道産小麦について

今年の秋まき小麦、順調に生育しているようです。

一部の地域を除いて今年は昨年よりも降雪量が少なく、そのため積雪下で菌が増殖し雪解け直後に茎葉が腐敗、枯死する「雪腐病」の被害が懸念されましたが、平年並みかむしろ少ないようです。
特に十勝管内においては、近年にないほどの雪の少なさで、通常であれば雪が布団代わりになり厳しい寒さから守ってくれるはずが、真冬でも土が見えている状態で「このままでは土が凍結し、小麦の根が切れてしまう」、「下手をすれば小麦を廃耕にして、春に違う作物を植えなければ」などという不安な言葉をよく耳にしました。
ちょうど1月下旬、当社の十勝地区担当の営業マンGが訪れた際、あまりにも雪のない圃場をみてビックリし、慌てて私に電話してきました。
G 「た!た!た!大変です、十勝の畑に雪がありません!」
T 「え!え!え!マジで?やばいわ、何とかして来い!」
G 「何とかって・・・」
T 「どっかから雪持ってきて、手当たり次第撒き散らせ!」
G 「そんな・・・・」
・・・などというやり取りが、あったとか無かったとか。

十勝の圃場(1月下旬)

でもさすが!寒さに強い作物だけあって、ほぼ懸念していた影響は見られなかったようです。
ある生産者から「いや~何ともないわ!」と聞いた時には、ホントに安心しました。
その後4月下旬頃から好天が続き、逆に雨が少なく干ばつ気味とも言われておりましたが、5月に入ってから全道各地で「恵みの雨」も降り、生育状態としてはほぼ平年並みで推移しています。
一方、春まき小麦のほうも5月連休中には播種が終了し、秋まき小麦と同様、順調に育っているようです。
秋まき小麦の収穫まであと2カ月、春まき小麦の収穫まであと3カ月弱。毎日天気予報が気になるところです。なんとかこのまま順調に生育が進んでくれることを願っております。

秋播き小麦『きたほなみ』(十勝/4月撮影)

秋播き小麦『ゆめちから」(千歳/4月撮影)

春播き小麦『春よ恋』の播種作業(富良野)

平成26年6月6日
作/営業業務グループ グループリーダー 高橋 恒

横山製粉オリジナルブランド「ReraPirka(レラピリカ)」について

当社で製粉した北海道産原料100%の小麦粉・そば粉及びそれを使用したプレミックスや加工品に冠しているブランド『Rera Pirka(レラピリカ)』は、2010年に産声を上げました。

ただ、当社の商品は業務用販売がほとんどで、一般小売用のラインアップが少ないため、このブランドの世間一般への認知度はまだ決して高くはありません。
しかし、誕生から今までにおいて、お客さまや関係者からの『ReraPirka』ブランドへのご支持は日々高まってきています。
当社は1946年に北海道小樽市で誕生し、まもなく創業70年を迎えようとしています。創業当初は外国産原料を主に使用しておりました。しかしながらここ十数年は、地産地消の気運の高まりや、国産原料への注目度が増し続け、こういった社会的なニーズに的確に応えると同時に、北海道に育てられている製粉会社であるという原点に回帰し、2007年に「北海道産100%の工場」という目標を掲げ、北海道産原料の活用に重点おいた商品開発・販売を積極的に行っています。なお現在当社で製粉する小麦粉の北海道産原料の比率は約60%まで高まっています。
このような現状のなか、北海道原料100%の商品をもっとアピールしたい、よりしっかりと根を張った企業体質としたい、こういったテーマに向けた取り組みを検討していたところ、ブランディングコンサルタントのゴッツォ株式会社・宿田氏と出会い、2009年より本格的な「ブランディング」に向けた検討と施策をスタートさせました。
最初に着手したのは、当社の過去から現在までの歴史背景を辿り、それを可視化させる「カンパニーストーリー」の編集でした。これは、当社の存在意義を明確にする意味合いもありました。その後、当社のスローガン・ブランドネームの検討に入りました。
社内全体で紆余曲折の審議の末、スローガンには『一歩、一穂、北の大地から。』、北海道産原料100%の自社商品には『Rera Pirka』というブランドが決定しました。
『Rera Pirka』の意味は、アイヌ語で「Rera」は「風」、「Pirka」は「美しい」「良い」「善い」ということで、北海道で生まれ育った良質な商品を、たおやかな風にのせて、皆様のもとにお届けしたいという思いを込めています。
ブランドネームが決定した後、すぐに取り掛かったのはロゴマークの制作です。デザイン制作をお願いした札幌市内にあるデザインプロダクションからご提案いただいた数種のデザイン案の中から選ばれたのが、現在のこのデザイン。風にたなびく麦の葉がベースにあしらわれた、とても爽やかで躍動感に満ちたデザインです。

『ReraPirka』ロゴマーク

じつはこのロゴマークのデザインの決定に至るまでには、紆余曲折がありました。ある程度絞り込まれたデザイン案数点を、社員を対象に人気投票を行いました。この投票結果を受け役員会における最終選考を行ったのですが、決定したこのロゴマーク、実は社員投票の結果では2位でした。最終決定者である社長がこのロゴマークを強く希望した背景には、「当社らしさ」や「北海道の自然を意識したもの」といったことがありました。
オリジナルブランドの名称『Rera Pirka』が決定してから約1年後、該当する自社商品の外装などにそのロゴマークを表示させる作業を開始し、2011年7月からいよいよ『Rera Pirka』を冠したパッケージによる商品の製造・出荷が開始されました。

『ReraPirka』を冠した商品たち(一部)

出荷開始時の印象として、今でも覚えていますが『気恥ずかしさ』『誇らしさ』の両方がありました。ただ、当社が一地方の中小企業ということもあり、当初はそれほど大きな反応はありませんでした。
またパッケージと並行して、商品カタログ・会社案内やホームページを順次一新し、取引先様と「レラピリカの会」なる有志団体も発足。『Rera Pirka』のブランディングは現在進行形で、その一貫として昨年、社内CI(コーポレイト・アイデンティティ)チームを結成して能動的な活動をスタートさせています。わたしもこのチームの一員として、日々、横山製粉のこれからを拓くための取り組みに関わっています。
まだまだやることは一杯ありますが、今後もより皆様に愛されるブランドに育てたいと思っています。今後も横山製粉とRera Pirkaに対するご指導、ご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
※今後続編として『当社が北海道産100%にこだわる理由』を予定しています
2014年5月9日
営業管理グループ グループリーダー 筒渕 亨

『アルティザンブーランジェコンクール北海道2014』

まだ雪が残る3月26日(水)、「アルティザンブーランジェコンクール実行委員会」が主催する「アルティザンブーランジェコンクール北海道2014」本選が札幌スイーツ&カフェ専門学校で開催され、その様子を取材してきました。

今大会の看板

この大会は、2007年より北海道産小麦粉等北海道産素材の使用拡大に寄与することを目的とし、「北海道バゲットコンクール」として北海道内のパン職人を対象として3回開催されておりましたが、本年よりその規模を全国に拡大し、より北海道産素材の使用拡大を目的として開催されました。

全国より53名のパン職人さんたちがエントリーされ、その中から6名の方が今回の本選に進まれました。
当日朝7:00より競技が開始され、各職人さんたちが、それぞれ課題に沿った思い思いの作品を次々と作っていきます。

大会会場の様子

次々と焼きあがったパンたち

審査員の方が「北海道産小麦は、近年めざましく進歩しており、製パン適正にも優れてきている。一昔前のように北海道産小麦独特の食感であるもちもち感ではなく、外国産小麦と同様な、サクッとした食感のバゲットが焼くことができる」とお話ししておりましたが、確かにその通りです。
私もこのような大会は初めて拝見しましたが、雰囲気としては、緊張感溢れるものとなっておりました。
今回より一般公開もされており、メディアも含めたくさんの来場者があり、たいへんな盛り上がりでした。
15:30に競技が終了し、16:30から職人さんたちのプレゼンテーションを経て審査結果の発表(結果については「ベーカリークラブN43ホームページ」をご覧ください)
となりました。

審査の様子

こういった大会が今後も続き、北海道産小麦がどんどん活用されることを願う次第です。
なお、この大会中に当社も含めた、道内の各製粉業者がブースを設け、それぞれの粉を使ったパンの販売や展示PRもありこちらも大盛況の内に終了しました。一部来場者に伺いましたが、やはり北海道産小麦粉について「安全・安心だから」とか「外国産と比べ食感が好き」などの評価が聞け、北海道産小麦のファンが多いのだなあと感じた1日でした。

当社で出展したブース

2014年4月28日
営業管理グループ グループリーダー 筒渕 亨

“YES!clean”認定小麦を生産する、十勝・芽室町「美生小麦生産組合」を訪ねました。

広大な十勝平野の一角、帯広の西隣に位置する芽室(めむろ)町。
日高山脈を南西に望み、どこまでも平坦な大地に、小麦、ばれいしょ、豆類、ビート、スイートコーンなどの畑が見渡す限りに広がる農業の町です。この町で小麦などの栽培を行う農業者6軒で構成される「美生(びせい)小麦生産組合」では、「YES!Clean」認定の小麦を生産しています。
現在、小麦で「YES!Clean」認定を受けている生産者は、ここ美生小麦生産組合と、三笠市・いわみざわ小麦生産集団キタノカオリグループの2団体だけです。
「YES!Clean」は、北海道クリーン農業推進協議会が審査・登録する制度。
北海道全体で取り組んでいるクリーン農業を土台に、農薬や化学肥料の使用を削減して生産することを目的に、道立農業試験場などにより開発・改良されたクリーン農業技術を導入して生産された、よりクリーンな「北のクリーン農産物表示」制度のことです。
この制度で規定されている各種条件に適合しているものだけが、「YES!Clean」の表示ができます。
◎「YES!Clean」の詳細はこちら → http://www.yesclean.jp/

組合独自の小麦乾燥施設内で、美生小麦生産組合の皆さん。写真左から、松永敏男さん(副組合長)、飛田秀樹さん(組合長)、中川芳男さん、飛田和茂さん、武田美晴さん、細野浩伸さん、浅田文浩さん、松永隆寛さん。

「美生小麦生産組合は、芽室自然農法生産組合、有機小麦生産組合を経て現在に至っています。輪作をせずに無農薬・無化学肥料の小麦栽培に取り組んだ時期もありましたが、生育不良や病害虫による被害などが相次ぎ断念。輪作体系を基本にしながら土づくりや栽培方法の工夫に積極的に取り組み、必要最低限の農薬と化学肥料の使用にとどめる農法へとシフトしました。小麦は本当にデリケートで、あらゆる面で不安定要素の多い作物なのです。組合員も当初は30軒くらいありましたが、いまはわたしたち6軒で力をあわせてYES!cleanの小麦を生産しています」と組合長の飛田秀樹さん。
同組合が一貫して目指しているのは、品質・安全性・収益性のより高い小麦を生産すること。
しかし国内の小麦事情は、収量を犠牲にして農薬や化学肥料の使用料を抑えても、生産者にとってそれに見合う収益を得るのはなかなか難しいのが現状です。
「YES!cleanの規定に沿って農薬や化学肥料の使用を抑えるということは、それだけ生産性のリスクが高まるということ。収量は慣行栽培の1割減くらいを覚悟しなければいけません。場合によっては、極端に収量の低い年もあり得ます」と語るのは、副組合長の松永敏男さん。
そんな課題を抱えながらも、よりよい食の生産に取り組む同組合と志を同じに、パートナーシップの関係を構築しているのが横山製粉です。
平成19(2007)年度よりYES!cleanに認定されている同組合の秋まき小麦(きたほなみ)はすべて、横山製粉が買い取り契約をしています。

美生小麦生産組合専用の小麦乾燥施設(一部)。収穫された原麦はここで乾燥・水分調整された後、札幌の横山製粉に運ばれYES!clean小麦粉製品となってユーザーのもとへ届けられます。

「消費者が生産者の顔の見える農産物を求めているのは確かです。いろいろ苦労も多いけれど、俺たちみんな、しっかり足並みを揃えて頑張るから、横山製粉さん、頼むね!」との飛田組合長の言葉に、
「皆さんの想いをしっかりカタチにしていきます!北海道産小麦全体のためにも、美生小麦生産組合のYES!clean小麦を、しっかりアピールしていきます!」と横山製粉営業部業務グループの高橋恒リーダー。

Yes!Clean小麦を加工して出来た小麦粉

北海道産小麦の価値向上へ。
農業生産者と製粉会社ががっちりとスクラムを組んで取り組む実際を目の当たりにして、北海道産小麦のさらなる可能性を実感しました。
ますます楽しみです!北海道の小麦。
取材/2014年2月18日
文/宿田牧夫

十勝・上士幌町の「トカトカ」で北海道産小麦粉100%のおいしいパンに出会う

帯広から国道241号を北へ、車で40分ほど。
上士幌町市街地の入口近くにある、町のアンテナショップ的な存在のお店が「トカトカ」。
キャッチフレーズは“十勝のパンとか、お肉とか、やさいとか”。
2013年4月にオープンして以来、地元の人をはじめ近隣の町々からも、おいしいパンを目当てに来店されるお客さんが増えている人気のお店です。

牛の斑紋をイメージさせる白黒のカラーリングが楽しいお店の外観。

店内は広々。イートインスペースもあります。

明るく解放的な雰囲気の店内には、平日で60~70種、土・日曜はさらに多くの種類のパンが並べられます。
人気のベスト5は、クリームホーン、シフォンケーキ、4種の豆のラウンド、あんぱん、自家製クリームパン。
いずれのパンも、甘さをほどよく抑えて素材の持ち味がしっかりと活かされています。
使われている小麦粉は横山製粉のRera Pirka(北海道産100%)シリーズ。
牛乳や乳製品、豆類などは地場産のものが積極的に使用されています。

同店人気のパンたち。手前から時計回りに、クリームホーン180円、クロワッサン130円、自家製クリームパン130円、シフォンケーキ(ホール)490円、4種豆のラウンド(ハーフ)490円、あんぱん130円。

店長でパンづくりの指揮を執る小野智朗さんは、帯広の老舗パン店で20年のパン職人を経てトカトカへ。
“北海道産の小麦粉のパンって、こんなにおいしいんだね!”
“すごくいいお土産になります!”
といった、お客さんからのうれしい声がたくさん寄せられていると、笑顔の小野店長。
「北海道産の小麦粉100%でも、モチモチしたタイプから歯切れの良いタイプまで、粉をちゃんと視て製法を工夫すれば、どんなパンでも焼けます。面白いですよ。焼き菓子も充実させていきたいですね。
これから、トカトカといえばコレ!という名物を育てていきたいと思っています。頼れる職人も育ってきて心強いです」
そう語る小野店長の横で、若きパン職人・葛西佑輔さんがニコリ。

おいしいトカトカのパンのつくり手。店長の小野智朗さん(写真左)と葛西佑輔さん(写真右)。

なおトカトカにはイートインスペースがあり、お店で買ったパンはもちろん、地元の銘柄牛「十勝ナイタイ和牛」のステーキやハンバーグとパン・野菜サラダ・オニオンスープがセットになったプレートメニューも楽しめます。
十勝・上士幌といえばナイタイ高原牧場や糠平温泉が有名。
そしてここトカトカは、おいしい十勝に出あえるスポットとして、きっと新たな町の名所になることでしょう。
クリームホーンのやさしい味わい、豊かな余韻にうっとりしながら、冬の十勝野を後にしました。
取材/2014年2月17日
文/宿田 牧夫

北海道ホットケーキミックスを使ったレシピ(料理編)&販売店情報

今回は「北海道ホットケーキミックス」を使用したレシピの第2弾「料理編」3点をアップいたします。

このレシピについても、当社社員が考えたものです。

「北海道ホットケーキミックス」は普段おやつとしてご利用いただくことが多いと思いますがが、

このレシピはちゃんと食事としてお楽しみいただける内容です。

試食しましたがとてもおいしくいただきました。

皆さんも朝食や昼食または小腹が空いた時等、是非お試しください。

また、現在「北海道ホットケーキミックス」を販売していただいている全国のお店も紹介させていただきます。

北海道ホットケーキミックス販売先リストへ

 

◆フライパンdeケークサレ

”洋風お好み焼のような感じです”

フライパンdeケークサレレシピへ

 

◆ベジパン

”ホットケーキの甘さと、イタリアンな感じがマッチしています”

ベジパンレシピへ

 

◆ホットケーキdeシチュー

”ソースはダマにならず、また時間が経っても固くならずおいしいです。ほんのりとホットケーキの香りがあります”

ホットケーキdeシチューレシピへ

 

 

横山製粉株式会社 営業部管理グループ グループリーダー 筒渕 亨

 

北海道ホットケーキミックスを使ったレシピ(デザート編)

先日当ブログにて、ご好評いただいております当社製品「北海道ホットケーキミックス開発ストーリー」をご紹介させていただきました。

今回はメーカーとして、「北海道ホットケーキミックス」を使用したレシピ

第1弾「デザート編」3点をアップいたします。

このレシピについては、当社社員が考えたものです。

ちょっとアレンジしたもの、かなり斬新な使い方をしたものなど、

「北海道ホットケーキミックス」をさらに楽しんでいただけるのではないかと思います。

私も実際、試食しましたがとてもおいしくいただきました。

皆さんも食後のデザートや3時のおやつ等、是非お試しください。

次回(2月中~下旬予定)「食事編」をアップします。

また、販売いただいているお店情報も同時期にアップ予定です。

◆和風ごま・甘納豆パンケーキ

”しっかりとごまが主張し、甘納豆がちょうど良いアクセントになっています。甘さが苦手なお父さんもおいしく召しあがれると思います”

和風ごま・甘納豆パンケーキレシピへ

 

◆むくむくゆでケーキ

”ゆでてこんな風に食べれるのが不思議。食感は未体験な感じ。強いて言えば、口溶けの良いポテトサラダのよう。生クリーム、イチゴソースとの相性が良く、ちょっと変わったケーキのようです”

むくむくゆでケーキレシピへ

 

◆ホットケーキdeおしるこ

”白玉と思いきや、ホットケーキ。異次元の食感が虜になるかも・・・

ホットケーキ+餡子の甘さが相まって、普通のおしるこよりも、超甘いです。

甘党の方にお勧めします”

ホットケーキdeおしるこレシピへ

 

 

横山製粉株式会社 営業部管理グループ グループリーダー 筒渕 亨

 

 

 

新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

今年も北の大地、北海道にこだわった豊かな製品を皆様にお届けさせていただきます。

これからもトレサビリティをはじめ、食品衛生管理のもとに製品の安全性を高め、安心できるモノづくりの徹底に努めていく所存であります。

今後とも引き続き、ご支援とご愛顧のほど宜しくお願い致します。

2014年1月1日

横山製粉 株式会社

代表取締役 横山 敏章

 

「北海道ホットケーキミックス」開発ストーリー

 

北海道産小麦粉を使用した当社のホットケーキミックス開発のスタートは2005年。その後2006年に「北海道産小麦使用 ホットケーキミックス」(下記に当時のパッケージデザイン)の商品名で商品化したものの、製造ラインの老朽化の問題があり、採算性などを検討した結果改修工事は行わないこととなり、一度のみの生産で終売という、開発に携わった者としてはかなり心残りなデビューでした。(幻のホットケーキとも云われています)

しかし、終売後もお客さまや関係者から商品の復活を望む多くの声が寄せられました。このことを受け、4年後の2010年に当社のオーナーより、もう一度北海道産小麦のホットケーキミックスを商品化しよう!との第一声が上がり、再度開発に着手する運びとなりました。この年は、北海道産小麦の主力品種が「ホクシン」から「きたほなみ」に切り替わり始めた直後といってよい2年目。このことに伴い、ホットケーキミックスのベースとなる小麦粉は「きたほなみ」への変更が必至となりましたが、この小麦粉の特性はまだ検証初期の段階でした。

北海道産小麦粉を使用した新たなホットケーキミックスの開発をスタートさせて最初にぶつかった難題は、同じ中力系の小麦であってもその特性の大きな違いでした。同じ配合で「ホクシン」を「きたほなみ」に置き換えて試作・試食してみましたが、ネチャネチャとした、まったく好ましくない食感となってしまったのです。「きたほなみ」の小麦粉の特性を徹底的に調べると同時に、使用する副原料の選定や配合比率などの大手術が必要な状況となりました。北海道産小麦は“もちもち”とした食感が大きな特徴ですが、焼き方をちょっとでも失敗すると口の中で団子状になってしまい、好ましい食感となりません。そこで目標をホットケーキ本来の望ましい食感である“ふんわり”“しっとり”“口溶け良”に設定して、何度も試行錯誤を繰り返しました。

またこの年はアルミニウムを多く含む食品を多く食べる一部の小児で、摂取の許容量を超える可能性が報道された年でもありました。小さいお子さんにも安心して食べていただけるよう、ホットケーキミックスには必需品であるベーキングパウダーはアルミニウムの入っていないもの(いわゆるアルミフリーの膨張剤)を選定・検討することとしました。

数カ月の開発期間を経てなんとか理想に近いものが出来上りつつある時期に、社内にホットケーキミックス開発の女性チームをつくり、そのチームで候補を絞り込み、その後全社員の試食評価を以って配合の確定に至りました。

続いてチームはパッケージデザインに取り掛かり、2社によるプレゼンを受けて1アイディアを選択しました。パッケージ裏面には食べ方の提案を写真付きで載せることに決めて、そのレシピ開発も同時に進行させました。パッケージに載せる写真撮りの際はスタジオにも押しかけるなど、パッケージの制作側と意見を交わした回数は数えきれないほど。こうして完成したパッケージは、料理本をイメージした平面的なデザインが斬新だと社内でも好評を得ることができました。ご協力いただいた皆さま、その節は本当にありがとうございました。

こういった道のりを経て「北海道ホットケーキミックス」は2012年7月に完成。

販売直後から皆さまに好評をいただき、販路も徐々に拡大。札幌や東京などの北海道産食品のセレクトショップ、北海道内に20数店舗を展開するスーパーマーケットの厳選商品売場、札幌市内のこだわりの食品店などで販売され、おかげさまで「北海道ホットケーキミックス」のおいしさや個性が口コミでどんどん広がっています。

味がしっかりとついたホットケーキミックスなのでお値段も少し高めですが、休日のランチなど「自分にご褒美をあげたい」、「少しリッチに家族と過ごしたい」という気分になった時にご利用いただくと、きっと満足していただける商品であることを確信しています。

2013年12月13日  横山製粉株式会社 R&D 部長 川原修司

 

次回、北海道ホットケーキミックスの楽しみ方を提案したいと思います

(1月後半から2月を予定)

キャリナリー製菓調理大阪校との企業プロジェクト

この「企業プロジェクト」とは、キャリナリー製菓調理大阪校が学生に対して、技術は勿論のこと、考える力・創造する力・人に伝える力を身に付けさせるために、関連する様々な業界より講師を招き、あるテーマに基づいた商品開発やメニュー提案の課題に取り組むという同校独自のカリキュラムの一貫です。

この度、その企業プロジェクトに当社(横山製粉)を選んでいただきました。

そこで当社としては、製菓・製パン本科、カフェ総合本科、調理総合本科の2年の学生方に“北海道産小麦と取り組んだ商品”をテーマにしたコンテストを開催させていただく運びとなりました。

このコンテストに参加された学生は、与えられたテーマに基づき、何度も試作を重ね、その後一次審査(9月2・3日)、最終審査(9月17日)を受けられました。最終審査では「盛り付け」「味覚」「企画力」「プレゼン力」「オペレーション」を評価され、各部門それぞれに大賞と特別賞が決まりました。

受賞者及び受賞作品については以下の通りです。

 

<製パン部門>

【大賞】製菓・製パン本科2年生 滝上真唯 さん

受賞作品 「2色クリームのコッペパン」

2色クリームのコッペパンレシピへ

受賞者コメント:全粒粉は健康に良いと聞き、健康という言葉から大豆を思い浮かべました。抹茶で色どりを良くし、きなこや豆乳を使っているので肌を綺麗にするイソフラボンやお腹の調子を整える食物繊維が入っているので女性にうれしいパンです。

 

【特別賞】製菓・製パン本科2年生 沢田真衣 さん

受賞作品 「おいもパン」

おいもパンレシピへ

受賞者コメント:いもの美味しさそのままに!見た目も味もさつまいも!一口サイズで食べやすい!口溶けをよくするためにでん粉を配合して、中のさつまいももこすことでよりなめらかな食感に仕上げました。

<料理部門>

【大賞】調理総合本科2年生 吉岡裕樹 さん

受賞作品 「サーモンとホタテのパイ包み焼き」

サーモンとホタテのパイ包み焼きレシピへ

受賞者コメント:全粒粉を使用した冷凍パイというものを商品としてできるのではないかと思い、そこからパイ料理が浮かびました。サクサクとした食感で、サーモンとホタテの相性も良く、ソースはヨーグルトをベースにしており、あっさりめなので女性でも食べやすくなっています。

 

【特別賞】調理総合本科2年生 木田優輔 さん

受賞作品 「鯖のフリット和風あんかけ」

鯖のフリット和風あんかけレシピへ

受賞者コメント:日本人の誰もが知っている食材を、少し違った調理方法をすることで注目を集め、和の食材に洋の調理法を用いて、和と洋の融合で一味違った料理を楽しんでいただきたいです。

 

今回のコンテストに際しまして、参加された学生ならびに関係者の方々お疲れさまでした。

当社商品をベースとして様々な創意工夫をしていただき、非常に感銘を受けた次第です。

受賞者をはじめ、今回惜しくも賞を逃された学生さんについても、今後のそれぞれの道でのご活躍をお祈りしております。

 

横山製粉は、今後もこういった取り組みに対して積極的に参加・協力致します。

 

横山製粉株式会社 R&D グループリーダー 小野 秀樹

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