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2011-06

「小麦グルテン」のおはなし

横山製粉と業務提携している、石川県金沢市の北国(ほっこく)フードのレポートをお届けします。

北国フードは、国内産原料100%の小麦グルテン(蛋白)と小麦澱粉を製造している、量産メーカーとしては国内唯一の会社です。

北国フードで製造している小麦グルテンは「活性小麦蛋白」と呼ばれるもので、小麦粉から分離させたグルテンを、その本来の性質を損なわないようフリーズドライ製法によって乾燥させ、利用しやすいよう粉末にしたものです。

活性小麦蛋白の製造工程は次のような流れです。

【原料小麦粉】→【加水】→【混練】→【水洗い・分離】→【生グルテン】→
【フリーズドライ】→活性小麦蛋白

機械の中で小麦粉の生地に水が加えられながら混練する工程。

混練された生地を水洗いする工程。生地の中の澱粉は水に溶け出し、グルテンが半固形となって残る。白濁した水分(澱粉乳)は澱粉の原料となります。

繰り返し水洗いされて出来上がった生グルテンを、計量・パッキングする工程。生グルテンはこの後すぐに冷凍保管されます。

冷凍された生グルテンはこのフリーズドライの機械によって真空凍結乾燥されて乾燥グルテンになります。

フリーズドライによって作られた乾燥グルテン。これを粉末にして製品が出来上がります。

袋詰めされた北国フードの活性小麦蛋白。プレミアムな小麦グルテンとして、全国に流通されています。

時間をかけて丹念に仕上げる北国フード独自製法の「活性小麦蛋白」は、当然コストも高めになりますが、品質がすばらしい!

真空状態で乾燥されるので、蛋白質にダメージが少なく、さらに安心の無添加。スプレードライやフラッシュドライ製法による小麦グルテンと比べて弾力性や伸張性が極めて豊かなので、少量の使用で小麦粉に小麦グルテンの特性をしっかりと反映させることができるという特長を持っています。

また、【水洗い・分離】の工程で出る【澱粉乳】は、【精製】【乾燥】などの工程を経て小麦澱粉が作られます。

工場内のもうひとつのラインでは、澱粉乳を精製・乾燥させて、小麦澱粉が作られています。

袋詰めされる直前の小麦澱粉。

【小麦グルテン】の主な用途は、製パン、製麺、製菓、製麩など、【小麦澱粉】の主な用途は、水産ねり製品、蓄肉加工品、レトルト食品、冷凍食品惣菜類、菓子類など。

横山製粉では、今後も北国フードと連携して北海道産小麦100%の小麦グルテンと小麦澱粉の製造・活用を進めていきます。

圧倒的な量が生産される北海道産の中力系小麦粉にグルテンを加えることで強力系小麦粉に、小麦粉澱粉を加えることで薄力系に、さらにプレミックスへの利用など、北海道産小麦100%由来のグルテンと澱粉の、さまざまな用途での利用拡充を積極的に展開していきます。

どうぞご期待ください!

REPORT:宿田牧夫(ゴッツォ株式会社)

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